2018年8月26日日曜日

Per Brandin とのトライアルロッド



 6月の10DAYS でお知らせしましたPer Brandinとのトライアルロッド Aki & Per のHEXA 803、  8'0" 3番 のHEXAが完成しました。
 先ずは皆様にお披露目。
Per のテーパーをアキマルがHEXAスタイルで製作した803HEXA
62g の重りをTopガイドに吊るしロッドベンドを確認。HEXAジョイントの撓りを皆様に
もお分かり頂けると思います。このジョイント部位の撓りがメタルジョイントロッドより
軽快でスムーズなアクションを生むHEXAバンブーフェルールロッドの最大の特徴です。

オスの六角対面サイズは0,138"(3,7mm) 同じサイズのメスの六角ホールがHEXAジョイント。
オスに内蔵する六画のカーボンPINとメスの端口のブラスの六角チェックと
70mm巾のハードコートがアクションに必要な強さとロッドの腰と撓りを形成する。
下が8'0" 4番のTipTop。上が803HEXAのTipTopサイズ0,057"(0,6mm)の極小
スペーサーは日本産・銘木ミズメ桜、エンドキャップに日本産 黒竹節を使った。
これらの素材が驚異のフェザーウェイトの要因にも繋がった。だがミズメ桜の銘木材はもう無い。
ハンドメイド・レザーキャップを上口と下端キャップとして使ったNewアルミケース

803 HEXA Per Brandin とのトライアルロッド 
 
 今回 Per Brandinの考える、トンキン竹使用でメタルジョイント仕様想定のテーパーと彼の指定するホロー数値を基に、アキマルがこの Per テーパーをHEXA仕様のテーパーに変換、ジョイントもHEXAスタイル、素材はWATAKEで製作、803HEXA が完成した。

 今春 Per からテーパー数値やホロー数値が送られて来た時、1人のバンブーロッドビルダーとしての新鮮な驚きと喜びを感じた。
 アキマルはシャープなライトウェイトロッドの信奉者。
 Per Brandinをアキマルが意識するのはロッド嗜好が近いからだろう事を再認識させられた トライアルロッドの数値、その後の愉しい作業、そして完成。そしてその完成度に興奮を覚えている。
 先ずそのロッドウェイト。これには正直驚かされた。完成から2 週間程経つがその重量がまだ信じられないでいる。
 金属のジョイントをHEXAバンブーフェルールに換え、テーパーをHEXA用に変換、Per指定のホロー数値で整備、そして素材をWATAKEに換える事で、此処迄バンブーロッドは軽くシャープに出来るのかと言う新鮮な驚きである。
 先ず3 番ロッドとは言え 8'0" の長さを保つ強度となるとロッド重量は、トンキン竹より10%~13%軽くなるWATAKEで、上手く軽く収まっても 90g台というのがこれ迄の私の感想。8'0"の最軽量ロッドは 90g 台でしか収まらないと思っていた私を、良い意味でこの 803HEXA は大きく裏切ってくれた。

バンブーロッドのロッド重量とロッドアクション

 先ずロッドを振った時に“とにかく” 軽く感じた。
 WF3F ラインを通してキャスト。軽快な先調子のプログレッシブアクション。DT 3Fラインを試してみるのも面白いかも。
 パワーは対象 45cm 以上のトラウトを想定でも十分な力を持っている。
(後日談に成るのだが、同じテーパーのトンキン製メタルジョイントロッドで Per の友人は最大で22" をランディングした実績が有るとの事
 5m の近距離から13 ~ 15m 強のミドルレンジ迄正確にカバー出来る。
 ティップ部位を使ったタイトループOK。ワイドループもバットがしっかり反応する。70% ~ 80%のハイスピードでもベンドは遅れる事は無く、スローキャストでもWF3F で13m投げたラインは空中で堕れる事は無かった。
 軽さとシャープネスと強さとバンブーの粘り、そしてHEXA独特の美しい撓りを表現出来ている。
 このテストキャストの上でロッドをスケールに乗せた。
 点灯したデジタル数値は・・・ 77 ・・・・???軽過ぎダベシ??
 スケールが狂ってるかもと単4の電池をNEWに換えて、再度乗せてみる・・・・しかし・・・・数値は又も 77 を示した。
 ????何度試しても同じなのだが、念の為、超微量が計れるタニタの精巧なスケールを購入し計った。やはり古いスケールは狂っていた。
 精巧なタニタのスケールが示したデジタル数値は・・・・更に驚いた。
 803 HEXAのロッドウェイトは、何と“ 75,5g ”だった。
 
 後日803 HEXA のロッドテスト詳細をPer に報告。
 彼もこのHEXAロッドの超軽量と完成度を喜び納得。
 私達が話している次のステップは、今年私が予定している10 月のCatskill 旅や宮城県荒尾川で実際に良いサイズのレインボウやブラウンを掛けて釣のレポート。
 Per 自身がトンキン竹製で同じテーパー、同じホロー値でメタルのマイクロフェルールを使った803メタルジョイントロッドを新たに作り、来年6月のThe Bamboo Rod Days 2019 で振り較べて見て、E.C.Powellの理論の正しさを証明しようと言う事に成った。

ギャリソン思考の変化と進化型HEXA思考

 私のロッド制作上の基本は製作を始めた1987年から2000年代前半迄は完全なエベレット・ギャリソン思考。
 このギャリソン思考は金属のパイプジョイント仕様でソリッドロッド、素材はトンキン竹製というのが基本。私の思考がソリッドからホロー仕様に変わり、トンキン竹素材がWATAKEに変わった2000年代前半で大幅な思考転換をやらなければいけなかった。
 その変化はテーパーグラフ上に進化の形としてはっきりと現れて行く。
 テーパーグラフが示すバットとティップの曲線が、ホローアクションの進化と共によりストレートに近づいて行った。(余談に成るが、ホロービルトを始めた時期、Per Brandinとの最初の出会いがあった事にも不思議な縁を感じる)

 今回の Per とのトライアルロッド 803HEXA はホローロッドの典型的、尚且つ理想的な軽快なアクションロッドになった。勿論道具としての完璧なフィッシングロッドである。
 まだ Per にはこの 803HEXA の現物ロッドを振らせていない。
 この75,5g のウルトラフェザーウェイトには Per も本音で驚いている。
 又彼がこの 803 HEXA ロッドの現物を振ったならば、75,5g の超軽量ウェイトとアクションはWATAKE素材で、尚且つHEXAでしか出せないスペシャルである事は Per も認識するだろう。

 今回の Per 思考が加味されたAKIMARU BAMBOO RODS の HEXAバンブーフェルール・ロッド が更なる進化する事を私は確信する。
 今年12月開催する東京展示会で 803 HEXA 現物ロッドをお披露目する。
 是非会場芝生グラウンドでの試し振りでHEXAバンブーフェルールロッドの心髄をお楽しみ下さい。

HEXAロッド東京展示会2018

 今年12 月初め自由学園 明日館で開催するアキマルの東京展示会&試投会。
 上記 803 HEXAを始めとする新作 644 ショートロッドHEXA や 805 HEXA TROUT等、会場併設の芝生グラウンドで是非実物ロッドにラインを通しキャストしてみて下さい。

◉2018 The Bamboo Rod Builders -----  HEXA TOKYO Exhibition
会場 自由学園 明日館
〒171-0021  東京都豊島区西池袋2-31-3   Tel 03-3971-7535    http://www.jiyu.jp/
展示会日時 11 月 30 日 金曜日 〜 12 月 2 日 日曜日
◉展示会詳細は直接アキマル迄お尋ね下さい。

展示会用ハイグレードHEXAロッド予約受付中
展示用ハイグレードHEXAロッド(正価¥35万〜¥55万)・・・10 種 10 本 を展示会終了後格安の特別価格で販売致します。ご希望の方はお好みのロッド仕様をお知らせ下さい。
ご希望のロッド仕様で製作、展示使用を条件に、正価の25 % ~ 30 % オフの特別価格で予約販売、展示会終了後納竿させて頂きます。
◉ご希望の方はE-mail   info@akimaru.jp   又は akimaru_bamboorod@yahoo.co.jp  でお申し込み頂くか、Tel 090-8393-2427  まで直接ご相談下さい。

追記 10 月 4 日からバンブーロッドの神様エベレット・ギャリソンのパートナーHoagy  B.Carmaichael の招待でNew Yorkで会食、Catskillで釣って来る。また新しい物語の予感にワクワクしている。この時の詳細はまた 10 月の 10DAYS でご報告します。お楽しみに😁