Jim Dawsonの日本のFly Fishing
モンタナの友人 Jim Dawson が日本まで釣りに来た。アメリカの超名門FFクラブ、サンフランシスコ・ゴールデンゲート・キャスティングクラブの主要メンバーでもあるJim。アイダホ のイベントで仲良くなった友人で、HEXA で日本の大鱒を釣って見たいとのJimのリクエスト。勿論、大歓迎。
Fly Fishing の本場・モンタナからわざわざHEXAで釣って見たいと日本までやってくるという釣り人としての、飽くなき欲望?!それは私が数十年日本からHenry's Forkに通っている事とイクオール。Jimの釣りの度合いが分かるが故に、大歓迎である。
4月18日、昼前に博多に入り、アキマル工房とHEXAの製作風景を取材し、昼は博多名物の豚骨ラーメン、夜は福岡の新鮮な鮨を楽しんだ。
鮨を摘みながら、工房で観察したHEXAロッドに関するJimの感想は・・・・・
ソリッドロッドだけだった時代から、想像出来なかった軽快なキャスティング・アクションで、尚且つ粘りがありますね。グラファイトロッドと比べても遜色無いシャープなアクションを持っていて、尚且つ道具としてのフィッシング・バンブーロッドだと思えた。もう一つ凄いと思ったのは、美しいスピゴットスタイルのHEXAジョイントは正に未来のバンブーロッドですね。明日からの釣りが非常に楽しみです・・・・・・・。
Jimの言う通り、昔のテクノロジーでは作ることの出来なかったHEXA バンブーロッド。
その背景には、時代とともに進化し続けている接着剤こそが現代の、そして未来のバンブーロッドを可能にしている。
現代バンブーロッドに不可欠な要素それは、ホロー構造の薄いブランクの壁=接着面積が小さくても剥離しない接着剤、尚且つ接着力の強さに、プラス柔軟性を備えた、使いやすい現代の接着剤、この接着剤の進化こそが現代のバンブーロッドの性能を飛躍的に向上させたと言っても過言ではない。
エンドレステーマ HEXA
その一つの例が、バンブーロッドのレジェンドHoagy B.Carmichael をして、バンブーロッドの未来を予感させると言わしめたアキマル のメインロッド、オリジナルデザインのHEXAバンブーロッドだと自負している。
セミホロー構造から生まれるブランク本体の六角穴、それをメス穴として形作られるHEXAジョイント。HEXAジョイント及び HEXAバンブーロッドは接着剤の高性能こそが、もたらしてくれた21世紀の進化型バンブーロッドである。
バンブーロッドにおける永遠のベストパーツ=メタルパイプフェルール、このパーツの作り出す素晴らしいロッドアクション。
唯一気になるところを敢えて、言葉にするとロッドが曲がった時に、ロッドブランクは靱り、曲がっているのにメタルパイプフェルールの数cmが、物理的に直線のまま。
直線であり続ける事こそが竹と金属という異種素材接着で構成されたジョイントの宿命と理解しながら、敢えてその事が改良出来ないかと挑戦するのもバンブーロッドビルダーの性?
このジョイント部位の直線部位がもっと短くなってくれたら、もしくはジョイント部位が靱ってくれたら、ロッドアクションはもっと良くなる筈。10数年前アキマルはそう思ってしまったのだ。実験が始まった。
10数年実験を重ね、出て来た答えは・・・HEXAの第9世代。
現段階の最新型HEXA第9世代、正六角形のカーボンPINをバンブーブランクで覆ったオスと、正六角の長さ10mm~12mmの金属チェックと、全く伸び縮みしないメタル製ラインのクロス巻きのメスのジョイントHEXA構造である。
ジョイント金具部位を先記メタルのショートフェルール の長さより約1/4~1/3 短く出来た。その結果 2pcロッド全体のベンドはより美しいカーブを描き、ロッドアクションは間違いなく良くなった。
写真は第9世代のHEXAのメスの部分。六角の金属チェックとメタルラインのクロス巻き。その上をシルク糸で巻き、コーティング第9世代HEXAのアクションは、軽快な中にシャープでなおかつ粘り、大鱒釣りの耐久精度も申し分ない。ブランクが描くベンドカーブも美しい。
しかしHEXAは今後も『 完全 』を目指し、HEXA 進化へのアキマルの想いは続く。しかしおそらく『完全』の答えに終わりは無いのだ。
Jimが言った。
HEXA は答えを永遠に探し続ければ行けないものですね・・・・・・・・お鮨ゴチソ様でした。本当に美味しかった。アリガトございます。では明日から釣り宜しくお願いします。
Jimの怪しい日本語でホテル前で別れた。翌日4月19日7時15分発・新幹線中央口がJimの日本釣りの入り口だった。
Jimの日本釣り模様は次回 10DAYS で😎